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現在取り組んでいる研究課題
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基盤上の非等方的な粒子の運動 京都大学のS.Gavhaleとの共同研究 |
非等方的なエネルギーを持つ複数の界面の運動解析 結晶成長,コーティングやナノ構造を持つ素材の開発などにおいて重要となる問題です.表面エネルギーが界面の向きに依存するときの障害物上の動きや多相が混在するときの動きの数学的解析と数値解法の開発を目標とします.とくに,位相変化に対応できるBMOアルゴリズム(thresholding法)による近似に注目しています. 発表済みの結果:S. Gavhale, K. Svadlenka, Dewetting dynamics of anisotropic particles - a level set numerical approach, Applications of Mathematics, 2021, doi:10.21136/AM.2021.0040-21. 共同研究者:Siddharth Gavhale(京都大学) |
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双曲型平均曲率流 明治大学のE.Ginderとの共同研究 |
双曲型の界面運動の解析 水波の研究から弦理論まで多くの応用があるにもかかわらず,界面の双曲型の発展問題の研究はまだ発展途上です.この問題を数学的観点と数値計算の観点から解析しています.主なアイデアは波動型方程式の解のレベルセットに着目することで,位相変化を許す陰的なアプローチを実現することです. 発表済みの結果:E. Ginder, K. Svadlenka, Wave-type threshold dynamics and the hyperbolic mean curvature flow, Japan J. Indust. Appl. Math. 33 (2), pp. 501–523, 2016 共同研究者:E. Ginder(明治大学),R. Mohammad(フィリピン大学) |
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細胞パターン形成シミュレーション R. Mohammad等との共同研究 |
形態形成における細胞パターンの形成 感覚器官などの上皮組織において細胞は規則正しい模様を作ります.この形成過程では細胞同士の接着が重要な役割を果たしていることが知られていますが,メカニズムの詳細についてまだ多くの謎が残っています.細胞配列のプロセスを非一様な表面張力をもつ界面ネットワークのある種の勾配流としてモデリングして,形態形成という不可思議な現象の背景にある原理を解明しようとしています.数理モデルによる細胞パターンの再現に成功しました(下記論文)が,より精密に捉えるために現在は,表面張力を決定する化学物質の場の時間変化モデルと界面運動の連成を解析しています. 発表済みの結果:R. Z. Mohammad, H. Murakawa, K. Svadlenka, H. Togashi, A numerical algorithm for modeling cellular rearrangements in tissue morphogenesis, Communications Biology 5, 239 (2022), DOI: 10.1038/s42003-022-03174-6 共同研究者:R. Mohammad(フィリピン大学),富樫英(神戸大学),村川秀樹(九州大学) |
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平らな障害物に衝突する弦の振動 金沢大学の小俣正朗等との共同研究 |
双曲型自由境界問題 膜やボールなどの弾性体が地面に衝突して動くときや泡が水面の上を動くとき,動く物体は振動しながら障害物に当たるので,数学的には自由境界のある双曲型の問題になります.このような問題はほとんど研究されていないですが,我々は時間を離散化して最小化問題に持ち込むことによりいくつかの数学的な結果を得ることができました. しかし,高次元や波動方程式より一般的な方程式への拡張は挑戦的な課題です. 発表済みの結果:Y. Akagawa, E. Ginder, S. Koide, S. Omata, K. Svadlenka, A Crank-Nicolson type minimization scheme for a hyperbolic free boundary problem, Discrete and Continuous Dynamical Systems Series B 27(5), pp. 2661-2681 (2022), DOI: 10.3934/dcdsb.2021153,など 共同研究者:小俣正朗(金沢大学),E. Ginder(明治大学) |
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圧縮された弾塑性材料でのキンク形成シミュレーション |
層状構造材料のキンク形成による強化の数理モデリング マグネシウム合金の一部は柔らかい層と硬い層が繰り返される層状構造を持ち,それを圧縮すると,キンクと呼ばれる楔形の構造が発生し,材料が著しく強化されます.この強化の原理がわかれば,様々な優れた材料のデザインに適用できます.数学的には幾何学と変分解析にまたがる興味深い問題で,我々は変分構造をもつ弾塑性モデルを用いて,強化原理を数学的に解明しようとしています.ガンマ収束や均質化が主な道具になりますが,慣性の影響を調べたり,キンク形成を再現するシミュレーションを行ったりもします. 日本学術振興会の新学術領域研究の枠組みで行われる共同研究である.詳細は公式HPをご覧ください. 発表済みの結果:M. Kruzik, K. Mathis, K. Svadlenka, J. Valdman, Elastoplastic deformations of layered structure, preprint, 2022 共同研究者:M. Kruzik(チェコ科学アカデミー), K. Mathis(カレル大学), J. Valdman(チェコ科学アカデミー) |
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フィラメントの運動シミュレーション |
余次元2の曲面運動の数理 流体中の渦輪の運動や材料中の転位・回位の運動を理解しようとするとき,3次元空間内の1次元の曲線の運動を考える必要がある.このようなフィラメントまた渦線の運動が位相の変化を伴う場合,どのように数学的に定義し,どのように数値計算をすればよいかを放物型・双曲型の両方で考えています.双曲型の運動の場合,複素Ginzburg-Landau方程式を用いて表現するのが主なアイデアです. |
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COPDにおける肺の破壊シミュレーション |
COPD肺の破壊の数理モデリング 肺の病気であるCOPDは,肺の破壊が起きるメカニズムはまだ理解されていないため,効果的な治療方法が見つかっていません.呼吸器内科の研究者はメカニカルな要因が重要である仮説を立て,それを裏付けるため弾性エネルギー汎関数の最小化に基づいた数理モデリングと数値シミュレーションを行っています. 発表済みの結果:Y. Hamakawa, K. Svadlenka et al., Spatial patterns of alveolar damage in emphysemous lung originate from alveolar wall stiffening and bronchoconstriction, preprint, 2022 共同研究者:濱川瑶子・佐藤篤靖・佐藤晋・田辺直也(京都大学医学部),鈴木量・田中求(京都大学高等研究院) |